物欲が消えた女の末路
唐突だが私は物欲がない。
服さえ買う気が起きないので、季節の変わり目になると旦那の方から「なっちゃん冬服あるの?買いに行こう!!」と言ってくるほど。
「いいよネットでテキトーに買うから。」
「ダメだよそんなんじゃ!!買いに行こう!!」
「う~ん・・・」
「下着もそろそろ買ったら??もうヤバいよそのパンツとブラ。」
(メンドクセーな…)
とこんな有様である。
うちのクローゼットは旦那の服の方が圧倒的に多いしデートの時も私はだいたいいつも同じ服装なので旦那は引いている。
こんな私だがもともと物欲がなかったわけではない。
若い頃は物欲の塊で、欲しいものは何が何でも手に入れなくては気が済まない女だった。
一体いつからこんなに物欲がなくなってしまったんだっけと思い返すに、きっとホステスを始めてからだと思う。
毎日仕事でフルメイクしてヘアセットして、華やかなワンピースに身を包んで「一番きれいな私」を毎日毎日イヤになるほど演じているので、日常でもう「着飾りたい欲求」を満たしてしまっているのだと思う。
正直ドレスなんてもう着飽きてうんざりしているし、出来れば休日はずっとすっぴんでスウェットで一歩も家から出たくないし誰とも話したくない。
しかし不思議なもので、物欲がなくなってからの方がひとさまからいろんなものを貢がれている。
あれ欲しい!!これ欲しい!!!とギラギラしていた頃は誰も何もくれやしなかったのに、
物欲がゼロの今は何かといろんなものを頂いている。
例えば、誕生日に何が欲しい?と聞かれても「特にない」という一番面白くない返答をしてしまう。
だって本当にないのだ。
強いて言うなら欲しいものは3億円だ。今後一切働かずに今の生活レベルをキープしつつ暮らしていける最低限のお金として3億円欲しい。
だけど「3億くれ」と言ってくれるやつなんていないと分かっているから、私の答えは必然的に「特にない」となる。
そうするとシャネルの財布をプレゼントされたり、ダイヤのネックレスをプレゼントされたりよくわからない状況になっている。
人間は不思議なもので、「あれちょーだい!!」とぐいぐいアピールされるとカンタンにあげたくねーなと思う生き物で、
逆に「何もいらない」という相手には戸惑い、ついついなにかいいものをあげたくなるものらしい。
なので貢がれたい女子にアドバイスとして言っておきたいのは、「何もいらないの・・・」とアンニュイな顔で言うと結構いいものくれるのでおすすめだよってこと。
物欲がなくなってしまった私は一体毎日何を楽しみに生きているのかといわれればもう旦那しかない。
旦那がいなくなれば私は死ぬ。そのぐらい旦那しかない。
旦那にしか興味がないものだから、家にいるときもずっと旦那の言動を観察し、スキさえあれば旦那のチンコを触っている。
排泄中の旦那を覗き、お風呂に入っている旦那を覗き、ソファでくつろいでいる旦那に覆いかぶさりクンクンにおいをかぎチンコに触れる。
そんな私に旦那もうんざりしているようで時々「もうやめて!!」と悲痛な叫び声をあげている。
しかしやめるわけにはいかない。
チンコを触られたくないという旦那の気持ちとチンコを触りたいという私の気持ちでは、チンコを触りたいという私の気持ちの方が優先されるべきなのである。
なぜなら旦那のチンコを触らないと私の一日は終われないからだ。
一方旦那は私にチンコを触られようが無事一日を終えることが出来る。旦那のタイムテーブルに「何者にもチンコを触られない」というイベントはない。
私のタイムテーブルには「旦那のチンコを触る」が「歯磨きをする」と同じノリで存在している。
よってこれからも毎日旦那のチンコを触りながら眠りにつくだろう。
こんな女にならないためにも女は水商売なんてするべきではない。
まっとうに生きて物欲は持ち続けた方がいいよねってお話でした。