なっちゃんねる

現役ホステスの雑記。モテたい野郎どもは来いよ。

独身女子がロングヘアでいるべき重大な理由。

先日、旨いと話題のラーメン屋に行った時の話。
そのラーメン屋さんは真夏にも関わらず店外に行列が出来るほど人気のお店だ。
行列を見てたった一言私はこう言った。
「マジで並ぶの?」
「並ぶで。」
うっそーん。
基本的に並ばないうちのジジイが並ぶと即答で断言した。
ならば仕方がないお供しよう。
20分ほど並んだであろうか。
店員さんの「ったせしやしたぁああああ!!」という元気な声に導かれようやく店内に。
あっつ!!
クーラーがかかっているはずの店内なのに灼熱具合は外と大差なかった。
嘘やんこんな熱い中並んでまでアツアツのラーメンを食べるなんて。ドMかな?
やっと運ばれてきたラーメンを無言ですする我々。
丁寧に施した化粧が台無しになるほどの大汗が湧き出すアラサーのアテクシ。
並んだだけあってラーメンは美味しかった。
無事完食し店を出て、「どうだった?」と尋ねるとジジイはこう言った。
「並ぶほどか?」
殺意が湧いたのは言うまでもない。
だが今回の記事の主旨はここからである。

ハンカチで汗を抑えていた私に、ジジイは「汗ふきシート」なるものを「はい」と差し出した。
「ありがとー!ってこれメンズじゃん。」
「オバハンは半分メンズみたいなもんだからいいんだよ!!」
この言葉の的確さに私は爆笑してしまった。
「そうだよね!おばはんはおっさんみたいなもんだもんね!」フキフキ
「そうだよみんな最後はメンズになってくんだから!!」
「( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \ハハハハ‼!」
真夏の青空の下私の陽気な笑い声がカラカラと響く。
いや待て笑えないんだが?

人間生まれた時はみんなメスで最後はオスになる

語弊があるかもしれないが生命の完成体はメスであるということをご存じであろうか。
つまりX染色体がXXとして揃っているものが基本形であり、それは受精卵の成長の過程でメスへと育つ。
このX染色体が一つしかない場合、それを補う形としてY染色体が存在し、それは本来メスへと成長するはずだったミュラー管を破壊し、オスへと成長していくのだ。
つまりヒトは誕生する瞬間本来はみんなメスであるという強引な言い方ができる。

無事女として誕生したはずの可愛い娘は成長にしたがってだんだんおっさん化していく。
これはどんなに可愛い女子でも最終的には閉経し、髪の毛にパンチパーマをあてる猛者もいるほどにショートヘア化していきおっさん化していくとう事実に基づく現実である。
一体女はいつからおっさんになっていくのだろう。
ひとつのターニングポイントとして、結婚、出産がある。
結婚でおっさん化するとはどういうことか。
これは未完成なオスと一緒になってしまったがために自分に割ける時間が減り、まずは化粧の手抜きから始まる現象である。
次いで起こる現象として、髪がどんどん短くなっていく
妊娠、出産を経るとほとんどの女は命より大事なその髪をばっさばっさと切り落としていく。
母になる覚悟がみてとれるこの行為にオス諸君はこう言い放つ。
「おめー最近色気ねぇな」
一体誰のせいだよと言いたくなるがそいつとの結婚を選択したのも実行したのも本人なので実際は自己責任である。
女は結婚前は誰もが皆こう思うのだ。
「ずっと綺麗でいるのアタシ☆旦那にもずっと愛される可愛い奥さんになって、子供にも自慢の母になる☆」
こんな幻想はせいぜい実際に出産を体験するまでの話で出産後の女のほとんどがおっさん化への片道切符を手に静かに走り出す。
私の周りですでに結婚出産を経ている同級生のほぼ99%が髪をザンギリして立派なオカンになっている。
私はそんな同級生たちを見ていてなんとなくずっと髪が切れないままでいる。
きっと私もオカンになると髪を切るからだ。
一日の時間のなかで一番コスパが悪いと判断できるのが髪を乾かす時間である。
ロン毛なのでまじで時間がかかる。
手入れにも時間がかかる。
月一で色を入れに行くので金もかかる。

髪を乾かす時間約15分×365日=5475分=91時間=3.8日
トリートメントする時間約5分×365日=1825分=30.4時間=1.2日
美容院にかかる時間約2時間×12カ月=24時間=1日

つまり概算で女はというか私は一年のうちの実に丸6日間を髪に費やしている計算になる。
家事に子育てに奔走する女たちはそんな時間を優先して確保出来ない。
つまりつやつやストレートのロングヘアは若い独身女の特権なのだ。
なぜ若いという形容詞が必要なのか、女は悲しいかな歳をとると髪にツヤがなくなる。
コシもなくなりうねり始める。
ある日突然白髪と対面する。
書いてて辛くなってきたよ・・・。

髪は年輪

と言うわけで、私は若い独身の女の子には全力で髪を伸ばすことをおススメする。
ロングヘア推進委員会の委員長に立候補する。
なぜなら若い独身女性はそれが許される唯一の立場であるから。
たまにいる、「ショートヘアが好き」という男子の言葉を鵜呑みにしてはいけない。
あれは肝心な部分が省略されている。
「(可愛い女の子の)ショートヘアが好き。でもロングも好き☆
全容はこうだ。騙されるな。

友人に18歳の時からお水の世界一本に生きているやり手の女がいる。
彼女は昔から「髪は女の命だ」と言い、ケアを怠らなかった。
彼女の言葉で忘れられないものがある。
髪は年輪。この毛先がいままで絡まってきた男たちに触れられてきたと思うと切れない。この毛先が3年前からずっと私の生き方を見ている。
この言葉に撃ち抜かれた私はそれからずっとロン毛でいる。
アラサーをこじらせている今が人生で一番ロン毛である。

しかしつい先日、その彼女がばっさり髪を切った。
ワンレンボブに生まれ変わった彼女は自身の写真と共に「髪の毛バッサリいきましたー☆ずっとしたかったワンレンボブ☆」という浮かれた文章をFacebookにupしていた。
そして間もなく長年付き合っていたパパとさよならした。
アラサーになり自分の足で立つことを決意したのだそう。っておせーよ。

私は彼女の言葉で撃ち抜かれた風穴がいまだにふさげず、相変わらず髪を伸ばし続けている。
いっそ腰まで伸ばそうかと思ったが、伸ばしてみて初めて知ったのだが髪をそこまで伸ばすのは至難の業なのだ。
普通はそこまで伸びる前に切れたり抜けたりする。
たまにゴマキのインスタを見ては心が揺れている。
ボブもええなぁなんて思ってしまう。
「いやいやゴマキは結婚も出産もしたし幸せに溢れているからこのボブが似合うんであって・・・」
その度こう叱咤する。

自分では気付かぬうちにメンズになっていく女たち。
私も可能な限り”女”として悪あがきしたい。